映画の感想

火垂るの墓の感想と清太君についての6つの考察

<景品表示法に基づく表記>本サイトのコンテンツには商品プロモーションが含まれています。

子供の頃は観るたびに号泣してたけど、大人になって観ると「二人が亡くなったのは清太君の礼儀のなさとお金の使い方が下手だったのが原因では?」と、感じました。

 

これが成長なのか…もしくは心が荒んだのか……to be continued…

お金の使い方が分からない

清太君のお父さんは海軍大佐なので彼は筋金いりのお坊ちゃん。お母さんは高価な着物を持ち、医者にかかってきちんと薬も貰ってる。

 

清太君は市民よりも裕福に暮らしてた。欲しい物は手に入ったせいでお金の使い方が分からない。

更に当時はお金よりも物の価値が高かった。でもそれを理解できなくて「お金があれば何とかなる」と思ってしまったのが一つ目の判断ミスだったんではないだろうか。

物の違いも分からず、お母さんの高価な着物と市民の安物の着物の区別すらつかなかった。

 

 

お礼が言えない

学校でお母さんが亡くなった時、近所のおばさんが節子ちゃんと遊んだりかんぱんを持ってきてくれたのに、お礼が言えない。これは大きい気がする。

 

お世話になったおばさんの家でも挨拶・お礼が全然できてない。これはやっぱり自分は市民より上の立場っていうのが根付いてたからだと思う。

 

本来ならお世話になったおばさんに節子ちゃんもきちんとお礼を言うべきだし、兄は妹がお礼を言うよう促すべきなんやで…

 

それに大佐のご遺族である兄ちゃんとせっちゃん。おばさんの家で辛抱してれば遺族の方に連絡が行き、補助金が出たのでは?

洗い物をしない

おばさんの家で自分たちが使った食器の後片付けができない。

 

当時の男の子だからやっぱり台所のお仕事はできないのかな…と、思ってたら清太君超料理うまい

 

火垂るの墓で料理してる清太のイラスト

やっぱりお母さんが病弱だったからなんだろうな。

 

他にも卵雑炊、かぼちゃの煮物等がつくれます。

 

 

 

将来は海軍一択。だから働かなかった

お父さんの写真を胸ポケットにずっと入れてた清太君。家族写真を撮る時もお父さんにぴったり。

将来はお父さんみたく海軍に入りお国の為に戦う→それ以外の仕事は考えられないからおばさんの家でもオルガンを弾いたり、本を読んでゴロゴロしてたんだと思う。

 

おばさんが「あんたとうちのご飯、分けましょ」って言ったのは清太君にご飯を食べていくのがどれだけ難しいかを教えるためだったんじゃないかなぁ。

 

清太君の死因

日本が戦争に負けるはずがないと信じていた清太君。でも負けてしまった。それを聞いたショックと節子ちゃんの死で、その後はご飯も食べずに駅へ。

 

東京の親戚を探しに行こうとしたけどお金がなく、汽車に乗れなかったので駅構内で過ごす→知らない人から施しを受けても拒否。そのまま亡くなってしまったんだと思う。

 

 

お兄ちゃんだけの戒め

幽霊になったお兄ちゃんと節子。幽霊になった二人はいつも一緒にいるのに、節子が泣きわめいてるシーンや辛かったシーンではなぜかお兄ちゃんしか映ってない気がする(映ってたらごめん)

 

誰かの力を借りないと生きていけない幼い節子を死なせてしまった、その罪を償う為に幽霊の描写があるのかなと思いました。

 

最後のビルの映像も、変わりゆく日本と、いつまでも同じところを回ってる清太君の魂の対比を出したのかなと思う。

 

だって天国に行けたなら先に亡くなったお母さんやお父さんと再会するシーンがあってもいいのに。

 

もしかしたらあの幽霊の節子ちゃんも清太君が見てる幻で、お父さんとお母さん、節子ちゃんだけが天国に行けたんじゃないだろうか。

 

清太君は仕方がなかったとは言え人の家に入って盗みを繰り返してしまった。悪事を働いたせいで彼の魂は同じ所から抜け出せずにいるのでは……

 

 

と、考えたら凄く悲しくなるのでやめておきます。

 

 

 

色々考えてみたけど、何だかんだで私は昔から清太君のファンです。選択は誤ったけど妹想いの良い兄ちゃん。

 

最後に、様々な名作を世に送り出してくれた高畑監督のご冥福をお祈りいたします。