警察官と整備士の同性愛者(レズビアン)が平等の権利を求めて活動する映画「ハンズ・オブ・ラブ 手のひらの勇気」のあらすじと感想です。
ネタバレを含みますので未視聴の方はお気をつけ下さい。
☆ネタバレなしの感想
今年観た映画の中でもベストスリーに入る位素晴らしい映画。エンディングも最高でした。
あらすじ
女性警察官のローレルは、ある日ステイシーという若い女性と出会い、恋に落ちる。
年齢さもあり手探り状態な二人だったが、一軒家を購入し、幸せに暮らし始めていた。
しかし、幸せの絶頂の中でローレルの肺に末期の癌が見つかる。
癌は脳にも転移し、ローレルの生存率は10%未満と医師に告げられる。
ローレルは愛するステイシーに遺族年金を遺そうと考える。しかし、法律では同性同士のパートナーに年金を遺す事は認められていなかった。
限られた時間と体力で、ローレルは「平等」の権利を求め、闘う決心をする…
キャスト
■左が役名
監督|ピーター・ソレット
脚本|ロン・ナイスワーナー(「フィラデルフィア」)
ローレル/ジュリアン・ムーア(「アリスのままで」)
ステイシー/エレン・ペイジ(「ハード・キャンディ」)
評価
映画や海外ドラマのレビューが観れる海外のサイト、IMDbではハンズオブラブの評価は☆10点満点中6.5。
レビューには
「まぁまぁかな」
「この後のストーリーをもっと見たかった」
など。
また、主演のジュリアンムーア女史を評価する声が目立ちました。
しかし、日本のヤフー映画レビューでは☆5満点中、4.17と高評価。
日本では「平等」について描いた映画が少ないからなのか。私も星をつけるなら5億位つけます。
感想(ネタバレあり)
二人が出会い恋に落ち、これから幸せな暮らしが待っている中で、パートナーのガンが見つかる…
ここまでなら多くの映画で描かれてると思うんですが、この映画のすごい所はこの先の展開でした。
話が本当に淡々と進んでって「これは今、目の前で起きている事なのではないか?」と錯覚してしまうような、そんな、そんな感じです(観たばかりなので興奮気味)
実話が基になっているからなのか、それにしても本当に淡々と進んでいきました。
話が進んでいく中、ローレル(ジュリアンムーアさん)の癌がどんどん進んでいって…
それがまぁ辛い!!
「アリスのままで」でも素晴らしい演技を見せた彼女だけど、今回の演技も素晴らしかったです。
病気が進行していくにつれ、頬がやつれ、体は痩せ、声が出なくなり…
観ていてとても辛かったです。この人あっての映画だなと思いました。
そしてお相手役のエレン・ペイジさんも素晴らしかったです。
初めて彼女をみたのは「ハードキャンディ」だったんですが…エレンさん、本当に大きくなって…(親戚のおばちゃん)
実際にレズビアンであることを公表している彼女は、ジュリアンさんに色々とアドバイスをしたらしいです。
■もう一人の相棒が素晴らしい
警察官ローレルの相棒、デーンがとても良い男でした。
この人なしでは平等の権利を得る事は出来なかっただろうなと思います。
ローレルの事を心から信頼し、愛してたんだろうなぁ。
群生委員は頭が硬い野郎ばっかりだな!と思ってしまいがちだけど、それでもステイシーと同様、ローレルの一番の味方は男性のデーンなんだろうな。
性別を超越した二人の関係がとても美しかったです。
■最高のエンディング
エンディングを歌ったのは「ジュリアンムーアさんの作品は全て観ている」というマイリーサイラスさん。
力強く、心がこもっていて、この映画にふさわしかったです。
エンディング曲(マイリー・サイラス『ハンズ・オブ・ラヴ』公式)
鑑賞中、何度も泣かされてしまった「ハンズオブラブ」
異性愛者、同性愛者関係なく、多くの人に観てもらいたいです。
■心に残った台詞
私は今でも警察官
愛する女性に平等な権利を残したい
あなたにね
ローレル